こころの展覧会

それは藍色の生地に、薄めの青色や水色、白色の花柄の入った着物だった。
どう見てみても、女物ではないだろうかと思う。この花柄が特に。

もしかしたら自分は“女”に間違われてるんではないだろうか。

「自分で着れるかい?」

戸の向こうから、着替えを持ってきてくれたらしい女性の声がした。

「…すいません、着れないです」

藍は小声で答えた。
戸の向こうで、クスクスと微かに笑い声が聞こえた。

「着替え手伝うよ。開けても大丈夫?」

「大丈夫です…」

戸が開き、入ってきたのは、20代半ばくらいのショートカットの女性。濃い紫の着物をわざと着くずした感じで、それが似合っている。

女性は、タオルで巻かれた藍の体を上から下まで眺めた。

「…あんた…男の子…?」

 

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