硝子玉
A little sky
「太陽!一緒に帰ろぉ~」
「いいけど?てか、別に聞かなくてもいいし」
青空は得意げな顔をして僕の手をつかんだ。
「えへへっ」
あまりにも嬉しそうな顔をしたので抱きしめてしまった。
「ちょっ!ここ学校!みんないるのに!」
「だってかわいいんだもん☆」
「だもん☆じゃないってぇ~」
クラスのみんなが楽しそうに見ている
絶対にバカップルに思われてるけど別にいい
だってそのほうがいいから
「らぶらぶ中に失礼ですが、太陽。七海先輩がお呼びだ。」
「七海が?」
青空を抱きしめていた手を離して七海のいる教室へ急いだ。
「太陽。あんた青空って子と付き合ってるんだって?」
「そうだけど・・・?」
「あの子のこと知ってる?!」
先輩は急に怒鳴りだした。
いつもおしとやかな人なのに・・・・。
「あの子・・・・病気なのよ?!」
「病気?なんだそれ・・・青空が病気な訳ないに決まってる!」
「違わないわよ!」
「じゃぁ、あの元気は姿はなんなんだよ!あの笑顔は!!!」
僕は机を蹴り倒して青空のいる屋上へ走った。
嘘だ。
嘘だ。
絶対に
絶対に
絶対に!!!!!
「青空!!」
扉を乱暴に開けて青空を後ろから抱きしめた。
「どっどうしたの?」
「病気なんて嘘だよな?」
そう聞くと青空の身体が震えだした。
「き・・・・っ・・・聞いたんだっ・・・・・・。」
「病気なのか?」
「そうだよ・・・・。秘密にしてたけど・・・・・。」