遠目の子鬼
英二はくるりと僕に背を向けると右手を小さく上げて、僕に向かって振り向く事無く、音楽室を出て行った。
「え…えいじぃ」
風が一陣吹き抜けた様な気がした夕暮れの音楽室だった。
★
野球部は全国大会に駒を進めた。
応援した僕達もコンクールや演奏会を成功させるんだと言う意気込みで練習にも一層熱が入り始めた頃だった。
全体練習もそうだけど個人練習の時間にも力が入る。
自分の技量で演奏の良しあしが決まるとなると皆の足だけは引っ張りたくない。
そんな思いで、必死に練習について行く日々が続いた。
「だいぶ、腕、上げたんじゃねぇか?」
又兵衛が珍しく、僕の事を褒めてくれた。
「え?そお、だとしたら嬉しいな。これもみんな又兵衛のおかげだよ」
「え…えいじぃ」
風が一陣吹き抜けた様な気がした夕暮れの音楽室だった。
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野球部は全国大会に駒を進めた。
応援した僕達もコンクールや演奏会を成功させるんだと言う意気込みで練習にも一層熱が入り始めた頃だった。
全体練習もそうだけど個人練習の時間にも力が入る。
自分の技量で演奏の良しあしが決まるとなると皆の足だけは引っ張りたくない。
そんな思いで、必死に練習について行く日々が続いた。
「だいぶ、腕、上げたんじゃねぇか?」
又兵衛が珍しく、僕の事を褒めてくれた。
「え?そお、だとしたら嬉しいな。これもみんな又兵衛のおかげだよ」