遠目の子鬼
組立かけの楽器を、膝から落としそうになり、僕は慌てて楽器にしがみつく。


「ちょ、ちょっと、幸せにって、英二…」


「あ?何も言うな。相手が保孝なら、何も言わねえよ。俺は、すっぱりなっちゃんから身を引く。そして、新しい恋に生きる事にするぜ」


英二は何か勘違いして居る。


英二!なっちゃんは僕の事が好きなんじゃなくて僕みたいな人が好きなんだ。


『Love』じゃぁないんだ『Like』なんだよ。


「く、夕日が眩しいぜ」


英二は自分で自分に酔って居る。


そんな感じにしか見えなかった。


「幸せになれよ」
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