白黒先生-二重人格彼氏-
「は…はぁ……まぁ?」
意味が理解不能なあたしは、とりあえず返事をしておく。
万が一、億が一…。
あたしのタイプが『王子』じゃなくて『口悪くて変態でスケベな人』に変わったとしても、アイツだけは絶対好きにならないだろう。
「…ふぅん…なら」
少し考えた様子のあと、先生は何か決意したような顔であたしを見る。
鋭い視線が、あたしを真っすぐに見据える。
「お前が、俺のこと好きになるようにしてみせる」
きょとん。
今のあたしの状態を一言で表すとそんな感じだと思う。
目の前には、余裕な微笑を見せている先生。