白黒先生-二重人格彼氏-
「く、くだらない…」
一番、この単語がふさわしいだろう。
だって、ものすごくくだらない。
あたしがあんたを好きになるとでも??
「そんなことも言ってられないようにしてやるよ」
「なっ…!?」
正直、戸惑ってしまったあたし。
先生の顔は、笑顔だった。
自信に満ち溢れている、そんな顔。
その自信はどこから湧いてくるのか、聞いてみたい。
「馬鹿言わないでくださいよ! あたし、何があってもあんただけは絶っっ対、好きになんかなりませんっ」
イライラがピークで、何かいろいろとキャパシティオーバーだったあたしは、そう叫んでその場所から走り去った。
「うーわ、気ぃ強…」
ポツリと呟く教師が一人。
ったく…何なの、あいつ!!
全っ然、理解できない!
時計を見ると、もうすぐ登校完了の時間。
その時間までに教室に戻っていないといけないのを思い出して、あたしは足早に教室に向かった。