聖花学園~花よ咲き誇れ~
「むしろ大歓迎よ? 母さんだっていつも家にいるわけじゃないもの。もし私がいない間にあんたに何かあったら気が気じゃないわ」


 確かに、母はバリバリのキャリアウーマンで、残業が続いて家に帰らない事も多い。

 家に一人でいるわたしのことが心配だというのは本当だろう。



「何? それともあんた、寮に入りたくないの?」

 そう切り返され、わたしはただ「そんなことないよ」と言う。


 学園長が何処まで話したのか分からない。


 分からない以上、余計な事は言わないほうが良いだろう。

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