聖花学園~花よ咲き誇れ~
「なっ!? 少し前に濃厚なキスし合ったばっかりじゃないか!?」

「なっ!? バッ!? そんなことここで言わないでよぉ!!」



 そうやって二人で真っ赤になりながら言い合いをしていると、座っていた翔子先輩が「ふぅーん」と言って立ち上がった。

「少なくとも婚約者って言っても確実に結婚することが決まってるわけじゃないんだ?」

 その表情はニッコリ笑顔だ。
 そしてわたしに近付いてくる。


 続いて寿先輩が立ち上がり、わたしに向かって来た。

「それに、小都子さんは流依が好きなわけではないと」


「あ、はい」

「なっ!?」

 返事をすると流依が怒りの声をあげようとした。
 でも優姫先輩の声に遮られる。




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