【 LOVERS 】
「ねぇ~
稜、最近何してんの~?」

『別に』

「新しい男でも出来た?」

『ん~ん。』

「今日行っていい?」

『ダメ』

「何か冷たくない?」

『そ~お?
用事あるから切るね』

プチッ――

叶夜からの電話にそっけなく
答えて携帯を切る僕は
ホントいい性格してると思う。

繭に同じことをされたら
と思うと怖くなる。

ベットにドサッと倒れこみ
むき出しの天井を眺める。

今日はずっとそわそわしていた。


もうすぐ繭に会える・・・

奈央さんは恋愛の始まりだと
言ったけど本当にそうなのかな?

僕が今まで人を好きになったのは
奈央さんだけで、

しかも初めて女の人を愛した。
体の関係はないけど・・・
でも、もし本当にそういう
状況があったとしたら
僕は奈央さんとできたのだろうか?

女の裸に興味はないし・・・
でも奈央さんが
欲しくなったのは確かだった。


繭は・・・?

バラバラバラバラ・・・―

と急に天井から音がして、
ベットから飛び起き
急いで窓を開けると

いきなり大量の雨が降り出していた。

うわっ!!最悪!!!


さっきまで晴れてたのに

急いで繭に連絡をとる。

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