【 LOVERS 】
コンクリートに囲まれた
冷たい部屋がそこにあった。
50坪くらいの部屋に対して
あるのは低いセミダブルのベット。
小さな冷蔵庫に、洋服をかけるラック、
ステンレスの棚・・・
ひどく殺風景な部屋だった。
稜は真っ直ぐ歩いたその先の
角にある白いビニールカーテンの
中に入ったかと思うと、
頭をタオルで拭きながら出てきて
片方の手に持っていた
タオルをオレに差し出し
『シャワー使ってって
いいたいとこだけど、
やめた方がいいね』
と自嘲気味に笑っていた。
「・・・稜ってあんまり
家にいない人なの?」
と言うオレに対して稜は、
『えっ?いつもいるよ。
外にでるのって、
仕事と家の往復ぐらいかな?
あっ、後時々誘われて・・
それくらい?』
靴を履いたままの生活。
ここで何するの?
稜に座れる場所がベットの上
だけだからと言われ
しかたなくベットに腰掛ける。
ベットの前に低い横長の棚があり、
異常な数のDVDディスクが
ぎっしりと詰まっている。
その上にもランダムに重ねられた
ディスク。
その脇にはレンタル店の袋があった。
稜のいる方に目を向けると
稜はキッチンと言えるか
わからない場所で何かをしていた。
その横顔は大人びていて、
オレに見せる幼い笑顔と
行動とのギャップがあり、
見てて飽きない。
『お待たせ』
とカップを渡された時には、
稜の顔はやっぱり幼かった。
「稜って面白いね」
冷たい部屋がそこにあった。
50坪くらいの部屋に対して
あるのは低いセミダブルのベット。
小さな冷蔵庫に、洋服をかけるラック、
ステンレスの棚・・・
ひどく殺風景な部屋だった。
稜は真っ直ぐ歩いたその先の
角にある白いビニールカーテンの
中に入ったかと思うと、
頭をタオルで拭きながら出てきて
片方の手に持っていた
タオルをオレに差し出し
『シャワー使ってって
いいたいとこだけど、
やめた方がいいね』
と自嘲気味に笑っていた。
「・・・稜ってあんまり
家にいない人なの?」
と言うオレに対して稜は、
『えっ?いつもいるよ。
外にでるのって、
仕事と家の往復ぐらいかな?
あっ、後時々誘われて・・
それくらい?』
靴を履いたままの生活。
ここで何するの?
稜に座れる場所がベットの上
だけだからと言われ
しかたなくベットに腰掛ける。
ベットの前に低い横長の棚があり、
異常な数のDVDディスクが
ぎっしりと詰まっている。
その上にもランダムに重ねられた
ディスク。
その脇にはレンタル店の袋があった。
稜のいる方に目を向けると
稜はキッチンと言えるか
わからない場所で何かをしていた。
その横顔は大人びていて、
オレに見せる幼い笑顔と
行動とのギャップがあり、
見てて飽きない。
『お待たせ』
とカップを渡された時には、
稜の顔はやっぱり幼かった。
「稜って面白いね」