【 LOVERS 】
『繭・・・』

僕はドキドキしながら
そっと繭の腰に腕を回してみた。

細い・・・

繭に触れたこと

僕はそれだけで
涙がでてしまった。

『繭ぅ・・・・・・』

繭は僕の髪をすくように
撫でながらクスッと笑い、

「稜は泣き虫だねっ」



繭の匂いがする

いい匂い・・・

 
何か幸せっ


『フゥ~・・・』

「ん?・・・稜?」

『ごめん・・・繭・・・
もう少しこのままで』



「・・・うん、いいよ」

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