あの男は私に嘘をつく
カランカラン
「まだ営業して……、なんだ恭子か。」
「客になんだってないでしょ。」
ここは私のおじちゃんのバー。
ヒマなときとか、よくここに
よって帰る。
匂いとかなんか落ち着くんだよね。
自分が大人になった気がしてさぁ。
「おじちゃんっ、ホワイト・レディちょうだいっ!!」
「何度も言ってっけど、未成年に酒は
出せませんから。」
「もぉ15だしっ!!!酒ぐらいイケるよ!!!」
「だぁめ、うちの店、潰れちまうだろ。」
おじちゃんはグラスを拭きながら、
私のデコにデコピンをしてきた。
筋肉モリモリのおじちゃんの
デコピンは強烈で、
痛さに少し涙が出た。
おじちゃんとのやりとりが聞こえたのか、
奥から、赤いドレスを着た麗華姉さんが
出てきた。
「やっぱり恭子ちゃんだ。こんにちは。」
「麗華姉さんっ!!今日のドレス、めっちゃキレイだよぉ!!」
「まぁっ、ありがとう。この人ったらね、
そんなこと一言も言ってくれないのよ。」
そう言って麗華姉さんが、おじちゃんを肘でこづくと、
おじちゃんが詰まった顔で、うるせぇよ、とうなった。
麗華姉さんは、実は元男。
と言っても、手術も全部終わってるみたいで、
ホントに女の人と変わらないんだけどね。なんでおじちゃんの
店にいるかまでは分かんないけど、男を感じさせないくらい
すっごく綺麗。おじちゃんを好きなんだろうけど、おじちゃんったら
照れ屋だから、意地はっちゃって。今みたいにさ。
面白いったらないよ。でも、幸せそうだから、
羨ましいよ。男女の差なんて関係ない、みたいなさぁ。
「まだ営業して……、なんだ恭子か。」
「客になんだってないでしょ。」
ここは私のおじちゃんのバー。
ヒマなときとか、よくここに
よって帰る。
匂いとかなんか落ち着くんだよね。
自分が大人になった気がしてさぁ。
「おじちゃんっ、ホワイト・レディちょうだいっ!!」
「何度も言ってっけど、未成年に酒は
出せませんから。」
「もぉ15だしっ!!!酒ぐらいイケるよ!!!」
「だぁめ、うちの店、潰れちまうだろ。」
おじちゃんはグラスを拭きながら、
私のデコにデコピンをしてきた。
筋肉モリモリのおじちゃんの
デコピンは強烈で、
痛さに少し涙が出た。
おじちゃんとのやりとりが聞こえたのか、
奥から、赤いドレスを着た麗華姉さんが
出てきた。
「やっぱり恭子ちゃんだ。こんにちは。」
「麗華姉さんっ!!今日のドレス、めっちゃキレイだよぉ!!」
「まぁっ、ありがとう。この人ったらね、
そんなこと一言も言ってくれないのよ。」
そう言って麗華姉さんが、おじちゃんを肘でこづくと、
おじちゃんが詰まった顔で、うるせぇよ、とうなった。
麗華姉さんは、実は元男。
と言っても、手術も全部終わってるみたいで、
ホントに女の人と変わらないんだけどね。なんでおじちゃんの
店にいるかまでは分かんないけど、男を感じさせないくらい
すっごく綺麗。おじちゃんを好きなんだろうけど、おじちゃんったら
照れ屋だから、意地はっちゃって。今みたいにさ。
面白いったらないよ。でも、幸せそうだから、
羨ましいよ。男女の差なんて関係ない、みたいなさぁ。