私があなたであなたが私!?




「まあそんなわけでこの家には俺と千夏ちゃんだけなので、これからしばらくよろしくね」



薫さんは振り返ってにこっと笑った。



そ、そうだった……



お父さんがいないってつまりそういう事だよね。



つ、つまりこれは凄い事なのではないでしょうか!



15年間生きてきてただの一度もかすりもしなかった事なのにこれはいきなりすぎなんじゃ…



―――ハッ!



今思えば私、男子とあんまりまともに話した事がなかったのになぜか薫さんとは普通の会話をしているのでは?



す、すごい!私も少しは成長してるのかな!



……いや落ち着け千夏。しばらくここに二人で住むわけだし、ここは女性である私がしっかりしなければ!



今まであの年齢で苦労してきた薫さんが少しでもくつろげるように頑張らないと。
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