海の上で、輝くアナタ。
麗華は、そのまま部屋を出て行った。
取り残されたルイカンドは、顔面を片手で押さえながら、ベットに寝転がった。
「何、してんだ俺。」
笑みがこぼれる。
キスをした後のアイツの顔が頭に浮かぶ。
アイツが欲しい。俺の独占力に満たされる。
『ルイ君が女の子を連れてくるなんて、初めてだよね、』
『いっつもいろんな所行けば、いろんな女を相手にしてるだけの奴やとおもってたわ。』
『……アナタの決めた人ならば、アノ人だけ相手にしてください。』
3人のセリフが頭に交互する。
この前麗華をつれて街に行ったとき、アノ後、あの女の泊まっていたホテルに向かった。
『すまん、やっぱり無理だ。仲間が待ってる。』
今までのが嘘のように、何もせずその場を後にした。
もう女には厭きたのだとおもった。
あんなこと自分が好んでない、そうおもってた、
キスするのも、誰も同じなのだとおもってた。
ルイカンドは自分の唇に右手で触れる。
唇自身が、脈を打っているみたいだ。
全然違う感覚。
凄く嬉しいと感じた感覚。
凄く心地よかった。
アイツの唇、凄く甘かった。
甘ったるくて、キスし終わったら、今までに見た中で1番綺麗で、可愛かった。
俺がおかしいのか?
そうおもってしまう。
キス一つで、
アレだけ嬉しいなんて、
初めて知った。
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