キミは許婚
じゃぁ……あたしが心の準備できてないことも見抜いてたの?
聖があたしの気持ちを考えてくれてたって思うと、胸にキューッてなるよ。
頬も途端に熱を持ち始める。
それから数十分間、あたしは柚野さんに表情を悟られたくなくてずっと頬を押さえたままだった。
景色がやがて見慣れた風景へと変わる。
そろそろ家に到着するだろう、と思いながら窓の外を眺めていると……。
「……哲太!?」
哲太が一人で外を歩いていた。