キミは許婚
「面白い男だな、聖くんは!」
何故か父は絶賛。
いや、いいんだけど……その方があたしと聖の結婚も近づいたり……?
「だが、社長にならんと結婚は認めんぞ」
父はあたしに言っているのか、画面の向こう側にいる聖に言っているのか、釘をさしてくる。
『降格されても必ず、俺は上条不動産の社長になる。
待ってろよ、明』
カメラに指を差して、父が入院したあの日、薄暗い中あたしに宣言したようにしてみせた。
そして足早に聖は会見場から姿を消した。