キミは許婚
まるで夜空を見下ろしているみたい。
暗闇にキラキラと無数の光が揺らめいたり、瞬いたりしている。
「綺麗……夜ってこんな風に見えるんだ……」
窓に張り付いて見下ろす。
夜って暗いだけだと思ってた。
「リビングだけじゃなくて、他の部屋からも夜景は見えるぞ」
「見たいっ! 他の部屋から見たらまた違う夜景が見えるんじゃないの?」
「どうだろうな。俺にはどの窓から見ても同じ光にしか見えないけど……」
聖は首を傾げながらも、書斎やオーディオルーム、スーツしか置いてない部屋、ただの物置となっている部屋を案内してくれた。
「こっちの部屋は?」
書斎と同じ向きにあるドア。
この部屋も同じように夜景が見る部屋かと思い、ドアノブに手を伸ばしたら……。