空の姫と海の王子
『──あ〜カイトさんの部屋変わったね〜。前はおもちゃが散乱してたのに』
「それはガキの頃。今もおもちゃで遊んでたらキモいから」
『あ、そうだね〜』
既にウタが座っている
ソファーにカイトも座ると
使用人が持ってきた紅茶を飲んだ
本当はコーヒーがいいのに
心の中で文句をいいながら
カイトはチラリとウタを見た
「……で、何?俺の部屋に来たかったのは何か話があるからだろ?」
『さすがカイトさん。話が早く済みそうだね』
にこやかに微笑んでいたウタは
すぐに表情を真剣なものへと変えた
それと同時に部屋に張られた風の結界
……聞かれたらマズい話か
やっぱりあっちで何かあったな
カイトがその端正な顔を歪めると
ウタは小さく息を吐き、話し出した
『生と死の中間にある空間……僕らはそこを¨ゲート¨って言うんだけど。そのゲートで僕らは精神体だけで留まってたんだ』
「精神体?」
『そ。体がない、光の状態の事。ゲートは神聖な領域だから、人や悪魔や天使、僕ら神や海斗さん達王族も入れないんだ。……でも僕さ、守り人以外にも人がいるのを見たんだ』
ウタの焦ったような表情に
カイトはゴクリと息を呑んだ
何故か胸騒ぎが止まらないのだ
『話も聞こえてさ。……海斗さんだけには話しておこうと思って。実は──』
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