空の姫と海の王子


「でもカイトが手を出さないなんて有り得ないわ。そういう雰囲気になったりするでしょう?」

『……なるけど……途中で怖くなって……』


もごもごと話したハルは
布団に潜ってしまった

ナナは表情を歪めて口元に手をやる


ハルは中学生の時に
先輩に襲われている

ナナ達が駆けつけた為に
未遂で終わったのだが
それが原因でハルは半年程
部屋に閉じこもってしまった

今は男とも普通に話せるが
やはり、忘れることができないのだろう


サラとミウもその事は知っていて
気まずそうに顔を見合わせている


「……ハル……ごめ「なんちってっ!」


ナナが布団に手をかけると
ハルは布団を蹴飛ばして
驚くナナに向かって舌を出した


「ハルはもうあの事は忘れたのーっ!ただちょっとだけ怖いだけで、カイトもゆっくりでいいって言ってくれてるしっ」

「ハル……」

「そういうナナはリクとどこまでいったのっ?」

『私達も気になるな。言え、ナナ』

『ナナ、顔赤すぎ』


真っ赤になるナナを見て
ハルとサラとミウは大笑いした

ナナはもうっ!と照れながら
強がったのがバレバレなハルの言動に
心が酷く痛んだのを感じた


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