そのコップは空(ソラ)だった。
「明日、空美のところに行ってあげて。」
「・・・・・。」
「サイテーでも、空美はあんたのこと待ってるんだから。」
≪あっ…あたし…待ってるから…!!!≫
≪何年何十年経っても待ってる!!≫
「わかった。」
「やっぱりあんたらの交際を止めるべきだった。」
「止めてもあいつだったら自分の意志を通すぜ?」
姉貴は附に落ちない顔で睨み、プッと笑った。
「あんたが言うなよ、サイテー男。」
明日…会ってやろう。
というか、俺も会いたい。
何を話せばいいのか分からないけど
ソラの顔を見たい。
あいつが待っていてくれるんだから。