幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
驚いているあたし達を無視して、那知君は続ける。
「まず、僕の弟から。
僕の弟は僕より四歳年下で、今まであまり関わりがありませんでした」
ふといっちゃんの方を見ると、自分のことを紹介されているのが恥ずかしいのかずっと下を向いていた。
「そんな関係だった僕と弟でしたが、今年の六月に弟は家を出て行きました」
…懐かしいな。
いっちゃんが来て、あたしお母さんの不倫相手だと間違えたんだっけ?
「決して家出をした訳ではありません。家族公認でした。
僕の弟は、小さい頃大好きだった人に会いに行くために、自ら家を出て行ったんです」
その言葉を聞いたいっちゃんは、顔が赤くなっている気がする。
…こんないっちゃん、珍しい。
あたしは普段見れないいっちゃんを見ることが出来て、少し嬉しくなった。
「その大好きだった人って言うのが、僕と弟の幼なじみの光里ちゃんなんです」
「えっ…!?」
あたしは呑気にいっちゃんのことを観察していた為、思わず声をあげてしまった。
…周りの視線が痛いよ。
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