幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~



「弟は、僕の両親に何度も説得していました。

大好きな人に会いに行くとは言っていませんでしたが、両親はたぶん勘付いたんでしょう。


…きっと、光里ちゃんに会いに行くんだって。


そして、許しを貰った弟は今、大好きな人の家で、大好きな光里ちゃんと一緒に暮らしています。


昔は、光里ちゃんの家と僕の家は近所同士で、とても仲のよい関係でした。

もちろん、光里ちゃんと弟と僕も仲が良かったです。


しかし、父の仕事の都合上、僕達家族は遠い街に引っ越さなければならなくなりました。


そして、弟と光里ちゃんは離れ離れになってしまいました。



それでも、十年の時を経て再会した二人は恋人同士になりました。


こんなに光里ちゃんのことを想う弟は、僕の恋愛に対する考え方を大きく変えてくれ、奈美に対する想いも変わりました。



今、ここで言います。


…依知、ありがとう。

俺の弟に生まれてきてくれてありがとう!



そして、光里ちゃん。

依知の想いを受け止めてくれてありがとう!


これからも、二人で幸せに暮らしていってください」



全てを言い終わった那知君は少し微笑んで、奈美さんと顔を合わせていた。




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