幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~



「…ガトーショコラって、上級者向けのヤツだぞ?

宮本、料理不得意なんだろ?

それだったら、無難に初心者向けの生チョコとかの方がいいんじゃねーの?」



さすがのいっちゃんも玲の発言に驚いていたが、玲の目を見ると、それは冗談で言っているようには見えなかった。



「…お願い、あたしどうしても作りたいの!」



必死に訴える玲を見て、いっちゃんは何かを感じたみたいだった。



「分かったわ。

宮本、頑張ろうな!」



「…ありがと、河村君!!」



玲の笑顔を見たいっちゃんは、素早くボウルと卵を手渡した。

突然のいっちゃんの行動に、玲は目を大きく開いた。



「宮本、メレンゲ作って」



「メレンゲって何?」



「…メレンゲの作り方、分かんねーのか?」



「だから、メレンゲ自体が分からないの!」



いっちゃんは口を大きく開いて唖然とした様子。

…玲は、料理をあまりした事がないからしょうがないよね…?


あたしはそんな二人の会話を聞きながら、オーブンが温まるのを待っていた。




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