Bitter&Sweet
お兄ちゃんは
ジーンズのポケットに
手を入れ
地面に視線を落として
話してくれた
「本当のこと知って
別れて……………
だけど、あの病院で再会して
お互いに気持ちが
変わってなかったから
苦しくてさ…………
たくさん悩んで
二人で決めたんだ
兄妹でもいい
ずっと一緒にいようって
あの家で暮らし始めてすぐだよ
姫が倒れたのは…………」
ザッ………と
地面を軽く蹴ったあと
お兄ちゃんの顔は
哀しそうに崩れた
「一緒にいたのに………
姫の体調に気づけなかった
姫が苦しかったのに
全然……倒れるまで……」
ごめん…………って
お兄ちゃんは顔を両手で覆った
「罰があたったんだって思った
自分の我が儘で姫を手に入れて
やっぱり……ダメなんだって
だから、姫が忘れてるなら
なかった事にしようって……
そんなの嫌だったけど
姫のためになかった事に…」
腕を伸ばして
お兄ちゃんを抱きしめた
「違うよ、違うんだよ
心配かけたくなかったの」
私の中の誰かが
言ってるみたいだった
「心配かけたくなかったから」
そこで言葉が詰まる
心配かけたくなかった
『お兄ちゃん』に………
だけど、何かが違う
『お兄ちゃん』じゃない
だけど、何なのか
思い出せない………
ギュッとお兄ちゃんを抱きしめ
「大したことないって
思ったんだ…………
ごめんね
たくさん苦しめたね……」
不思議だけど
今までで一番
お兄ちゃんが愛しく感じてた