Sで俺様な彼氏
それから30分くらいたって自転車はどこかの駐車場に止まった
「着いたぜ」
その人はそう言って私の腰を持ち上げ自転車からおろしてくれた
「そういえば俺、名前言ってないよな?俺は永井奏
ナガイソウ 奏って言えばいいよ。お前のことは何て呼べばいい?」
奏は腰を少し曲げて私の顔を除き込んだ。
一瞬目が合う奏に赤面しながら答えた。
「みんなは音って呼ぶ」
「じゃあ俺は音羽って呼ぶな」
みんなからは音と呼ばれていて、親はお互い再婚したからお父さんもお母さんも本当の親じゃないから、私まったく興味ないから読ばないから、久しぶりに音羽と呼ばれて赤面してしまう。
「音羽はすぐに顔が赤くなるな!」
奏は微笑みながら私の顔を人差し指で撫でた。
「どこに行くの?」
「あそこ」
奏の目線の先は大きな遊園地だった。
へぇ~遊園地なんてあったんだ。
奏は手を引きながら遊園地の中に入った。
「ここの遊園地俺の知り合いが働いてるから無料で入れるんだぜ」
なるほど、だからここなんだ