アオイハル
週明けに紫宝院様へ渡すお菓子を作るため、日曜日は梨香の家を訪ねた。



「聖愛さん、いらっしゃい。

今度のお菓子は、学園の先輩にお渡しするのかしら?」



何で、先輩?



首を傾げていると、梨香が不思議そうな顔をした。



「違いますの?

翠子さんから、最近仲の良い先輩がいらっしゃるって聞いたのだけど…。」



もしかして、栄依子様のことかな?



「先輩は、私の様子を気にかけてくださっているだけ。」



「じゃあ、そのうちローザリーの契約を…なんてことも!?」



梨香が、興奮気味に口を開く。



学園では高等部になるとロザリオを身につけるため、それを一生親友って意味を込めて交換する習わしがある。



普通は1つしか持ってないから、交換する相手は1人だけだ。



ロザリオは同級生同士よりも、学年の違う人と交換することが多い。



だから、



「ま…まさか~、そんな話ナイよ。」



口では否定するものの、気持ちはまんざらでもない。



栄依子様は、私を見かける度に話しかけてくれるし。



私の否定する言葉を額面どおりに受け取ったのか、梨香はそれ以上突っ込んだ話をしなかった。



私は、栄依子様についてもっと話したかったのにな…。





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