アオイハル
憂鬱な期末テストが終わり、あとは夏休みを待つばかり。



テスト期間は控えていたけど、久しぶりに紫宝院様の道場へ向かう。



「聖愛ちゃん久しぶり、しばらく来なかったから淋しかったよ。」



私が差し出すお菓子を受け取りながら、紫宝院様は仰った。



「淋しいのは、お菓子が無くて…でしょう?」



期待しちゃダメ…そう思いながら、我ながら意地悪だと思う言葉を投げかける。



「お菓子が無くても、聖愛ちゃんに来て欲しいって思ってるんだけど?

…で、勿論来なかった分だけテスト勉強捗ったんだよね?」



うっ…痛いとこ突くなぁ、赤点は無かったけどギリギリなんだよね。



補習が無い代わりに、余分な課題出されて最悪な気分。



翠子と比べるだけ虚しく、中等部では同じような成績だった梨香とは励まし合いながら勉強してたけど…今はもう別々だしなぁ。



今年の夏、宿題一人でやるのか…。



返事が無いのをどう捉えたのか、紫宝院様が口を開いた。



「いつもお菓子貰ってるし、夏休みになったら勉強みてあげようか?」



えっ!?



それって、夏休み道場以外でも会えるの?



「おっ…お願いします!!」



かなり馬鹿だと思われたら恥ずかしいとか、頭を過ぎったけれど…。



好きな人と会えるチャンスだもの!



恥ずかしいことは頭の隅に追いやって、私は紫宝院様に深々とお辞儀をした。





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