恋戦(コイイクサ)
「ありがとう。ここだから」

家の前で私は言った。

どうせ返事もないだろう。そのまま玄関へ向かおうと新堂くんに背中を向ける。

しかし「おい」と声を掛けられ、私は玄関へ向かっていた足を止め後ろを振り返った。

「何?」

「………タイ…」

「えっ?」

「携帯」

「携帯が何?」

「…番号」

携帯の番号交換か…。

今日から彼氏と彼女なんだから、お互いの番号は知っていて当然か。

私たちはお互いの番号を交換し、「明日からよろしく」と別れた。



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