恋戦(コイイクサ)
すっかり温くなってしまったお茶をゴクリと飲んでから、私は秋武くんに曖昧な表情を見せた。

「今日はそろそろ終わりにするか?」

その提案にみんな同意する。

「じゅあ、また明日ね」

秋武くんの隣に立ち「バイバイ」と手を振る瑠璃に、私も手を振り返した。

いつもよりも少し早い時間に終わった為、日はまだ高い位置にあり、夏の日差しがジリジリと体に照り付ける。

新堂くんと二人でいつもの道を歩いて行くのに、時間が違うだけでいつもとはまた違った感覚に陥るのは、どうしてなのだろう。

日陰を求めるように、自然と街路樹の下を歩いていた。

「ねえ、聞いて良い?」

額に掛かる前髪を掻き揚げた新堂くんに、私は聞いた。

見上げた新堂くんの額には、薄っすらと汗が滲んでいた。

「何をだ?」

「いつから、女性アレルギーなの?」

「………」

暫く無言になったのは、答え辛いのではなくて、思い出すように考え込んでいるからなのだと、新堂くんの雰囲気から分かる。



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