恋戦(コイイクサ)
「今日は出掛けないんだね」

珍しく家にいる私に「彼氏からメール?」ニヤニヤと笑いながら、話しかけてきたのはお姉ちゃん。

「そんなんじゃないよ」

チラリとお姉ちゃんを見た私は、すぐにその視線を携帯へと戻した。

「彼氏じゃないんだ?」

「……どうして?」

どういうわけか、お姉ちゃんは彼氏という言葉を口にする。

私に対して、そんな言葉を言ったことはなかったのに。

「最近楽しそうにしてるから。今だって、メールしながら笑ってたよ」

「………」

確かに最近楽しいなと思う。

毎日のように出掛けるけど、夏休みの課題をしているだけ。なのに、なんだか楽しい…。

「良いと思うよ」

「何が?」

「今の莉寿」

「え?」

「他の何かに興味を示してる、今の莉寿の方が良い。
今までは妙に冷めてて、つまらない子だと思ったけど、今はなんか人間らしくて良いよ」




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