恋戦(コイイクサ)
「…あー……」

はっきりしない返事が返ってきて、そこで漸く新堂くんの方を見た。

困ったような表情で、私から視線を逸らす新堂くん。

夕焼けに照らされ、茜色に染められた新堂くんの顔はやっぱり男前で、思わず見惚れてしまう。

いつも以上にドキドキするのは、夕焼け効果なのか、それとも繋いだ手の所為か…。

…きっと、両方の所為だろう。


新堂くんは、はっきりした性格だ。

“Yes”か“No”をはっきりとさせる。

聞いた事にはちゃんと答えてくれるし、言葉を濁すようなこともほとんどない。

出会ってからそれ程経っていないけど、毎日のように顔を合わせて言葉を交わす。

そのお陰で、結構知ることが出来た。

今みたいに歯切れの悪い言葉が返ってくる時は、これ以上突っ込んで聞いてほしくない時。

それを知っている私は、新堂くんと合っていた目を逸らした。

前にはまだあの二人組みがいて、どうしようもなく悲しい気分になる。


何故だかしらないが、胸が締め付けられた。




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