夢みる蝶は遊飛する

「だって、そうじゃない・・・! ずっと戦ってきたんだから! みんなが直面してるものよりも、もっと大きいものと」


しゃくり上げながら発する声に迫力はなかった。

けれどそれでも、ずっと誰にも言えなかった私の想いを、精一杯ぶつけた。


「すごかった、なんて言葉じゃ足りないくらいだった! 私はずっと、そんな状況の中にいた。・・・・・でも、もうそこは、私の居場所じゃない・・・っ」


自ら捨てたのだ。

捨てざるを得なかったとはいえ、捨てたのは自分だ。


「だから、それを知らない人にどうこう言われたくない。でも、それを秘密にしてるのは自分で。矛盾してるって、わかってても、でも・・・・」


だんだんと弱々しくなっていく声は、ついに途切れた。

けれど、言わなければ。

胸につかえていた想いを、すべて。


「だから、けなされたら私のこと知らないくせにって思うし、褒められてもそう思うんです。今見えてる私を、私のすべてだと思わないでって、本当は言いたいんです・・・・!」


本当は、ずっと。

知ってほしかった。

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