夢みる蝶は遊飛する
5限が終わる頃、古居先生は私が頭痛で寝ていたという保健室利用記録を捏造してくれた。
それを提出したら、教科担任はあっさりと信じて私の体調を気遣ってくれた。
その後の授業をすっきりとした気分で受けることができるなんて思っていなかった。
気分が暗く沈んだままで、立ち直れていないと思っていたから。
今度保健室に行くときは、古居先生の言う“いい顔”をしていたい。
そんな顔を見せたい。
そう思った。
今日の部活は体育館が使用できないため、外で行うことになる。
私はいつもどおりそれには参加せず、早々と帰宅した。
今の私にできること。
私の価値を、最大限に使って。
それを考えたら、できることはひとつしか思い浮かばなかった。
部員たち一人ひとりの顔を思い浮かべる。
自然と、微笑んでいた。