旦那様は社長 *②巻*

夫婦円満……。

やっぱりこの夫婦、何か勘づいてる……?


一條社長といい、美海さんといい、言ってることが全部今のあたしたちにフィットする。

こんな偶然ってあるの?


おかげで、さっきから変なドキドキが止まらない。


「光姫さん。女同士でヒミツのお話しません?」


「ヒミツ!?」


「ふふ。ガールズトークしましょうよ。お互い旦那様には内緒で」


美海さんは答えを聞くより先に、あたしの手を掴みどんどん行動に移した。


「有栖川社長。大事な奥様、お借りしますね」


「えっ…あ…はい……」


「海里。じゃあちょっと抜けさせてもらうね」


「ああ。ナンパするなよ?」


「しませんよーだ!!」


そしてあたしはと言うと。

あっという間にホテルの最上階にある『Cafe&Bar』に連れてこられた。


「ここのケーキ、すごく美味しいの」


「え?あ…そうなんですね…」


「……光姫さん。もしかして迷惑だった?」


「え?まさか!嬉しいですよ!?お話してみたいって思ってました」


「よかったー…じゃあ敬語ナシで!同い年でしょう?」


「ふっ…美海さん面白い」


「えっ、どこが!?あたしけっこうつまんない人間よ!?」


ムキになる美海さんがすごく可愛いくて、自然と笑みが零れた。


これがあたしたちの出逢い。


この出逢いが、とてもかけがえのないものになることを、この時のあたしはまだ気づいていなかった。


< 227 / 409 >

この作品をシェア

pagetop