旦那様は社長 *②巻*

「だから海里の過去の恋人とか偶然再会したりすると、すごく気になるの。どんな付き合いをしていたんだろうって……」


「あたしが美海さんでも、きっと気にすると思う」


「ありがとう。だけど、あたしたちもういい大人だし、過去のことあれこれ聞かれるのって、普通イヤでしょ?」


「う…ん……そうなのかな……」


「それに何だか大人気ない気がして、気になっていても簡単に聞けないのよね」


最後の一言は、本当に心から共感する。

昔は無邪気に聞けていたことも、今となっては年齢が邪魔をして聞けない。


つい余裕ぶってしまう。

……呆れられるのが怖くて。


「だけどそんな気持ち、すぐ海里は気づいてくれるの。それでこう言ってくれた。『何度でも聞け。不安になったら直ぐに』って」


説得力ある言葉の理由が分かった。


「その言葉だけで不安な気持ちなんて吹き飛んじゃった。だって、簡単に言えることじゃないでしょ?ちゃんと過去の恋愛も認めて、今のあたしとも真剣に向き合って……自分を偽ったり誤魔化したりしないの」


「すごく大切にされてるんだね……美海さん」


羨ましいくらいに。


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