旦那様は社長 *②巻*
【悠河side】


……落ち着かない。

光姫が美海さんとパーティーを抜けてから、何だか胸がざわつく。


もしかして、ナンパされてるんじゃないだろうか……。

ドレスアップして、いつもの何百倍……いや、何億倍も美しさが増している2人だ。


慎也みたいなヤツがいたら、確実に部屋に連れ込まれる。


「どうかしましたか?」


「え?」


「いや、さっきから落ち着かない様子なので」


うっすら笑みを浮かべている一條財閥の御曹司。

落ち着かない理由なんて、とっくにバレているくせに。


この男、なかなかの切れ者だ。


「いいんですか?大事なパーティーに奥様抜きで」


「ええ。あまり美海を人目に触れさせたくないもので」


ここまで潔く“愛妻家”をアピールしているのに、まったく嫌味がないところがスゴイ。

ある意味、羨ましい。

いつも自然体でいられるこの切れ者が。


「素直じゃないですね?」


「は?」


思わず素の自分が出てしまった。

何を言いたいのか、すぐに分かってしまったから。


「心配なんじゃないですか?溺愛されている奥様が」


「別に……」


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