旦那様は社長 *②巻*
光姫のことは信じてる。
信じてる……
信じてる……
それなのに……
「信じていても、こんなに不安になるもんなんですかね」
昨日、初めて出張以外の理由で外泊した。
光姫に吐いてしまった暴言が、光姫の泣き顔と共に何度も何度も頭に蘇って……。
謝らなきゃいけないと分かっていても、また感情的に一方的に光姫を傷つけてしまうんじゃないかと思うと、とても側で眠れなかった。
けっきょく会社の近くのホテルで、初めてスイート以外の部屋をとった。
冷静に頭を冷やしたかったから……。
だけど、腕の中の温もりがないだけで不安で……目を閉じても浮かぶのは光姫の泣き顔ばかり。
もしかしたら、今頃光姫はあの部屋で1人で泣いているかもしれない……
そう思うと、『すぐに帰って抱き締めたい』とベッドから勢いよく起き上がるのに。
次の瞬間、佐倉の腕の中で幸せそうに微笑む光姫の顔が頭をよぎって、一歩を踏み出せずに躊躇う。
この繰り返しで、いつの間にか朝を迎えた。
情けない……。
オレはこんなにも情けない男だったのか……。
「不安でいいんですよ」
「え?」