旦那様は社長 *②巻*
どういうことだ?
ワケもわからずにベッドの前で立ち尽くしていると、背後から足音が聞こえてきた。
『え……悠河?』
振り向くと、困惑したような表情の光姫がそこにいた。
『バカ!!寝てなくていいのか!?』
『え?寝る?……きゃっ』
気がついた時には、光姫を力いっぱい抱きしめていた。
『お腹は?平気か!?』
『え……ごめん、話が見えない。……っていうか、何で悠河がここにいるの?』
『お前が倒れたって!!』
『ええッ!?だ、誰がそんなこと言ったの!?』
『誰って、一條夫妻に決まってんだろ』
『え…でもあたし、元気だよ?この部屋だって、美海さんが眺めがいいからって誘ってくれて……』
『眺め?』
『うん。……え、どういうこと?』
『……』
さっきから感じていた違和感が、今になって鮮明に思い出される。
電話口の一條社長の意味深な笑み。
この部屋の場所を告げる時も、うっすら笑っていた?
そして美海さんの、妙な落ち着き。
トドメは……
『ごゆっくり』
これらが意味するものは……?