旦那様は社長 *②巻*
「既に悠河から聞いておるかもしれんが……」
「な、何も聞いてません」
知らない。
知らない。
何にも知らない。
あたしはただ首を横に
振った。
「…まだ何も言っておらんが…」
「あっ」
ーー確かに。
だって。
何だかよくない話の
ような気がしたしーー。
「はっはっは。いやー…いい、実にいい!!
光姫さんは最高の嫁じゃ!!」
どうやら
会長の笑いのツボに
ハマってしまったらしい。
おかげで
さっきまでの重苦しい
空気が一掃された。
どうもー…
あたしは会長の前だと
いつもの冷静さを欠いてしまう。
この予測不可能な会長はいつどんな無理難題を突きつけてくるか分からない…。
だって。
このお方の辞書に
“常識”という文字はどこにもないのだから。
あたしは
一瞬たりとも気を抜く
ことができない。
「な、何も聞いてません」
知らない。
知らない。
何にも知らない。
あたしはただ首を横に
振った。
「…まだ何も言っておらんが…」
「あっ」
ーー確かに。
だって。
何だかよくない話の
ような気がしたしーー。
「はっはっは。いやー…いい、実にいい!!
光姫さんは最高の嫁じゃ!!」
どうやら
会長の笑いのツボに
ハマってしまったらしい。
おかげで
さっきまでの重苦しい
空気が一掃された。
どうもー…
あたしは会長の前だと
いつもの冷静さを欠いてしまう。
この予測不可能な会長はいつどんな無理難題を突きつけてくるか分からない…。
だって。
このお方の辞書に
“常識”という文字はどこにもないのだから。
あたしは
一瞬たりとも気を抜く
ことができない。