僕らのベリーソルジャー
「……僕の家は代々続く医者の家で、母も父の病院で働く医師なんだ。

母がなかなか妊娠しなくて、排卵誘発剤を使っての不妊治療を父は強要した。

どうしても後継が必要だって言って。

…………でも、そうやって宿った僕とそらなのに。

検査で性別がわかった途端、そらは殺された。

後継に、女は要らないって。

今時そんな理由で、そらは。

女の子だった、それだけで。

一生懸命生きていたのに、殺されちゃったんだ。

もちろん、自分が殺した命に名前を付けてくれるような父じゃない。

だから、僕が彼女の消えちゃう前に付けてあげたんだ。
天馬が。僕が駈ける、そら…って。

僕の名前はもう決まっていたからね。」
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