僕らのベリーソルジャー
その優しい感触に、天馬はマシュマロに触れられているような気分になる。


一悟に身をまかせて、しばらくされるがままに瞳を閉じていた天馬だったが、吹き抜けた風の冷たさに、時計を見た。


「もう、こんな時間なんだ……塾は良いとしても、いい加減家には戻ってなきゃね。」


そう言って天馬は名残惜しそうにしながらも、一悟から身を離し、地面に降り立った。


「上着……ありがと。」


小さく礼を告げると、天馬はくるりと向きを変え、走り去って行った。


「………急に恥ずかしくなった……ってトコかな?」


ベンチに掛けた姿勢のまま、一悟はひとり呟く。
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