俺たちの反抗
だが大量の出血とは裏腹に、死ねる気配がない。

出血多量で意識が朦朧とするはずが、なぜか全くしない。

むしろ意識がさえてはっきりしている。

死ねないのが一番惨めだ。

「あいつ自殺未遂したらしいよ」

生きながらえたらそう罵られる。

どうにかして死ななければならない。

俺は焦った。

部屋にあった風邪薬を発見する。

ビンには錠剤がほぼ満タンに入っていた。

これを一気に飲み干せば死ねる・・・。

動揺した状況でもはっきり分かった。

俺は一気に錠剤を口の中に押し込んだ。

噛み砕き、水を飲む。

瞬間、強烈な吐き気、めまい。

身体が震えていうことをきかない。

俺は嘔吐した。

激しい気持ち悪さと、朦朧とする意識。

やっとこんどこそ死ねる・・・。


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