俺たちの反抗
泣いていた。

いろんな意味でだ。

生きていることに安堵感を感じている自分もいてくやしい。

自殺未遂。

これほどの恥があろうか。

ドアが開く。

医者と看護婦、そして両親が入ってきた。

父は何も言わない。

いつものことだ、

寡黙な父なのだ。

母は俺は目を合わせられなかった。

母親はすぐに泣き出した。

悲劇。

両親の気持ちを考えると俺は申し訳なくて仕方がなかった。

俺はどうすればいいのか。

ただ、

「ごめん」

そう心の奥底からしか言えなかった。

両親のありがたみを心底感じた。

だが同時に、まだ死にたいという欲望もある。

とりあえずは、しばらくこの病院でのんびり考えようと思った。
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