相思相愛


一人、ベッドでぼんやりして過ごした

もうすでに夜になっていて、恭平は帰っていた
だけど俺はリビングに行くつもりなんかなかった



「梓、早く出てきてほしい」
「なぁ、お願いだから出てきてくれ」


恭平は俺が返事もろくにしないのに、ずっと喋ってる



「何かあったんだろ?俺はそんなにも頼りないか?」

「違う!!」


恭平だから言いたくないんだ

こういう考え方は、間違ってるかもしれないけど
でも俺はこの安心できる居場所を失いたくないんだ



「そっか。とりあえず今日はゆっくり休め。おやすみ」


恭平はそれだけ言ってどこかに行った



俺はどうしたらいいんだ?

ストーカー被害にあっているなんて、絶対に言いたくない


だって男の俺がストーカーに合うなんて・・・
俺にもプライドがある



その夜、俺は悩みながら眠りついた



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