聖花学園~花よ咲き誇れ~2
「で、でも。去年がそうだったなら今年は流石に同じことはしないんじゃあ……」

 と、わたしがフォローしてみると。


「どーだか!」

 なんて言葉が返ってきた。


「……優姫先輩って、由宇花さんのことキライなんですか?」

 今の優姫先輩の態度を見ているとそうも見えたので、何となく聞いてみる。


 すると優姫先輩は渋い顔をして口を開いた。

「キライじゃねぇよ? ただ、姐御って言うと一々殴ってくるのがなぁ……」



 …………。

 分かってるなら言わなきゃいいのに……。



 ちょっと呆れた。


「まあ何にせよ、今年も姐御に振り回されたくはないからな」

 そうニカッと笑って言った優姫先輩は、その笑顔のままでわたしの頬に触れてくる。
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