愛と青春と追憶の みどる。
彼は、わたしの話を、

ずっと、静かに、

聞いていました。



公園で休憩する、会社員。

会話をしながら、お昼を食べる、OL。

そんな、公園の日常風景の中、

あまりに重苦しい会話をしている、

わたしたち、二人。



彼が、

ずっとずっと、

目のどてっぱらに溜めていたみどるは、

ほんの少しだけ、

こぼれていました。

そして、

目からこぼれたみどるは、

夏の太陽で、

きらきらと輝いていました。

そして、手で、そのみどるをぬぐいながら、

彼は、笑っていました。

彼の笑顔も、

夏の太陽で、

きらきらと輝いていました。




そして、私の、

淡い、恋心は、



壮絶なるまでに、







破壊されました。
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