社長と恋



「真琴の事好きになってくれてありがとうね。」


そうあたしに優しく微笑んだ。


『いえ!
こちらこそ、こんなのが彼女ですみません…』


「そんな事ないわ。
今日真琴の様子を見ていて、安心したの。
あの子見た目あんなんだし、話し方もキツイでしょう?
結構皆理解してくれなくてね。
友達も社長の息子って目で見て来るから嫌だったろうし。
そんなあの子があたしに女の子を紹介するなんて、奇跡よ。」


クスクス、と柔らかく上品に笑った。


『秋元さんは、地味なあたしを変えてくれた人なんです。
彼に会って可愛いくなりたいって初めて思ったんです。
だから…あたしの方がお礼を言いたいです。』


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