ゆるゆる恋愛事情
大体ね!
勇気くんってば、よく分かんないだよ!
今だって応援してんだか邪魔してんだか分かんないし!
「何、考えてんだろ…」
勇気くん。
あぁ、分かるはずがない。
私はため息を一つついて、下駄箱に手を伸ばした。
「待って」
「へ?」
「帰ろ…や…」
「ゆーき、くん」
勇気くんは、いつもの出勤スタイルで私の後ろに立っていた。
相変わらずオシャレだな…
「いいんですか、センセーが生徒と下校なんて」
あ、意地悪しすぎた?
また拗ねる…?
「お勤め時間外はセンセーじゃないです〜」
「何それっ」
「痛かったやろ、飯くらいおごったるで」
「勇気くん太っ腹!」
「スマートやで、ぼくは」
「知ってる〜」
まぁ、喧嘩してもいつもこんなんだけどね。
絶対もとどーり。