今日から執事
「宇津木絢音…」
真斗が言っていた絢音という人物はこの人のことを指していたのか。
だがそれより、9歳という年齢で絢音さんが亡くなっていたことに驚いた。
こんなに早く、命を落としてしまったの…?
自分の中にある気持ちがよく分からない。
戸惑いと驚きが同居している。
さらにページをスクロールすると、アンからの音声ファイルがあった。
『早綺、待たせて悪かったわね。少し調べるのに手間取ったわ』
クリックすると黒い画面から流れてくるアンの声。
心なしかいつもと雰囲気が違う気がする。
『記事は見たかしら。桐谷真斗で調べていたら真っ先に宇津木絢音という名前が出てきたの。
何故、宇津木が出てくるのかあたしは分からなかった。
だから桐谷から調べるのは止めて、宇津木から情報を集めてみたの』
それが遅れた理由でもあるんだけどね、とアンは言う。
画面の向こうで悔しそうに頭を掻いている姿が想像できる。
『そしたらビンゴだったは。宇津木と桐谷は深い接点があったみたい。
二人は幼いころから親交が深かったようで、親絡みでよく遊んだりもしていたみたい。でも…』