すべては君のため。
律が帰った後、
あたしは1人静かに枕を濡らす。
決して声をあげたりなんてしない。


だって、
聞こえちゃうかもしれないでしょ?
律に…。

律、前に言ったんだ。
「すぐ泣く女は嫌い」って。
だったら、泣くわけには
いかないでしょ?





なんでそこまでするかって?


そんなの…


律に嫌われたくないからに
決まってる。



嫌われたら律のそばに
いれないじゃないか。



どんな形でもいい。
律のそばにいたい。





律のことが好きだから。
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